高校キャリア教育

個性を生かし社会への興味を広げるキャリア教育

生徒一人ひとりが自分の適性や興味、価値観に合った進路を主体的に選択できるようサポートすることが、キャリア教育の目的です。単に進学先を決めるだけでなく、社会人・職業人としての基礎力を育成することを重要視しています。

・自己理解力
・課題発見力、課題解決力
・コミュニケーション力
・情報活用能力
・キャリアプランニング力

こうした力を高めることで、社会の変化に柔軟に対応でき、生涯を通じて主体的に「学び」「働き」「生きる」ことができるようになります。

【効果的な取り組み】
キャリア教育を効果的に行うには、体験的な活動を重視することが欠かせません。生徒が実際に企業や大学を訪問し、社会人や学生から話を聞くことで、キャリアへの意識が高まります。
また職業体験をすることも大切です。職場の雰囲気を肌で感じ、実際に仕事に携わることで職業観が大きく広がります。
さらにグループディスカッションやレポートでの振り返りを行い、自己理解を深めたり他者の気持ちを理解する機会を設けます。座学だけでなく、体験活動を中心に据えたプログラムを作ることが、キャリア教育の充実につながります。生徒が主体的に関わり、「気付き」を促す働きかけが欠かせません。

キャリアプロジェクト(高校1年生)

 高校1年生全員が、自分に必要な内容を複数選択して参加します。
各分野への興味が更に沸いた生徒もいれば、逆にわたしの道はこれではないと改めて確認する生徒もいます。キャリアプロジェクトは、早期に多くの体験から自分の進むべき道を模索し、将来の進路を決定する一助と考えています。

 
 【2024年度実施 キャリアプロジェクト】(高校1年生)
JICA 国際協力や社会課題への理解を深めます。開発途上国の現状や国際協力についての展示を見学、民族衣装の試着や楽器の体験、スパイスの香りを嗅ぐなど、五感を使った学習を。また海外協力隊について体験談を伺いました。
 電気通信大学 26名が電機通信大学を訪問し、学部紹介や研究室見学を通じて進路選択への視野を広げました。教授や大学生からのメッセージは、高校生活や受験への前向きな姿勢を促し、学びへの意欲を高める貴重な経験となりました。 
 中央大学 大学生によるキャンパスツアーで広大なキャンパス内の施設を見学。進路選択への具体的なイメージを深めます。
 (株)リクルート 1Dayインターンとして、社員へのインタビューやリクルートが提供する学習アプリ「スタディサプリ」の今後に関するワークショップを。 フリーアドレス制のオフィスや多様な形式の食堂など、柔軟な働き方を実現した社内施設を体感しました。
 外務省 記者会見室や国際会議室を見学しました。現役の外交官から業務内容や学生時代の経験談を伺い、国際的な視野を広げる貴重な体験となりました。 
 順天堂大学 インターナショナルコースの生徒が参加。教授から学部紹介や英語の重要性に関する講義(オールイングリッシュ)、キャンパスツアーを通じて将来の進路選択に向けた視野を広げる貴重な体験となりました。 
 工学院大学 先進工学部 環境化学科の教授による講義「科学の未来を切り拓くAI」と実習「機械学習を用いた化学研究」を行いました。AIにより科学の進歩が更に急速になる知見を得たうえで、実際に実験を通して結果を元に機会学習を行うという体験です。
 日本原子力文化財団 放射線に関する実験を行いました。東京都市大学理工学部原子力安全工学科の准教授による指導で、霧箱を用いた放射線の観察と放射線量の測定を通じてその性質や身近さを学びます。
 (株)日立システムズ SDGsの取り組みや「身近なITでできる課題解決」についてのワークショップを通して、IT業界でのキャリアについて学びます。
 青山学院大学 相模原キャンパスツアー。大学の概要説明とキャンパス見学を通して大学生活のイメージを描いていきます。
 法政大学 SDGsプロジェクトに参加します。草ストローの開発・流通に関する学生プロジェクトに参加。環境問題とビジネスとの結びつきについて考察します。
 住友商事(株)
キャリア支援プログラム「Mirai School」
「働くことの意義」や「仕事を通じた社会とのつながり」をテーマに、社会での仕事の役割や自分のキャリア形成について学びます。

JICA地球ひろば
工学院大学化学実習
外務省

【2023年度実施 キャリアプロジェクト】(高校1年生)

法政大学/外務省/住友商事/電気通信大学(English)/順天堂大学/JICA/日立システムズ/リクルート/中央大学/東京理科大学/工学院大学実験教室/電気通信大学(サイエンス)(2023年度12箇所)

【外務省訪問(体験記)】
当日は記者会見室と国際会議室を訪問しました。記者会見室で記念撮影を行う際、普段は立つことができないところで撮影すると、まるで自分が外務大臣になったような気がしてとても新鮮でした。その後に、実際に現役の外交官の方とお話する機会をいただきました。仕事をするうえで大変なこと、外交官になるにはどのような勉強をいまのうちにしておくべきかなどの質問や、外交官の方が次に新しい言語を取得するなら何語を学びたいかなどに答えていただき、とても貴重で楽しい時間を過ごすことができました。この一日は、元から持っていた海外を舞台にして働くという希望に対して更に興味が沸いたと共に、これからの進路について真剣に考え直すとてもよい機会になりました。 R.I.