高校
2024/09/10
少林寺拳法 東京都大会1位 野田悠貴さん(高2)、全国大会へ
2024年7月21日、東京武道館で開催された少林寺拳法東京都大会において、高校2年生の野田悠貴さんが「一般組演武 男子初・二段の部」で見事1位を獲得しました。幼少期から器械体操に打ち込み、現在は学外で少林寺拳法と器械体操の指導を並行して行う野田さんは、学内のダンス部にも所属しており、様々な分野でその才能を発揮しています。今回、東京都大会での優勝をきっかけに野田さんにインタビューを行い、少林寺拳法を通じての成長や全国大会への意気込みを語って頂きました。次なる全国大会に向け、さらなる挑戦が始まります。

【野田悠貴さんインタビュー】
■少林寺拳法を始めたきっかけは?
野田さん:僕が通っていた学校は、小中一貫校だったのですが、そこに少林寺拳法部がありました。少林寺拳法というもの自体があまり知られていなかったので、ちょっと興味を持って、小学4年生の時に入部しました。最初は軽い気持ちだったのですが、続けるうちに楽しくなり、そのまま中学、高校まで続けてきました。
■少林寺拳法の大会について教えてください
野田さん:今回出場したのは、7月21日に東京武道館で行われた少林寺拳法東京都大会です。この大会には、小学生から社会人まで幅広い年齢層の選手が参加していました。僕は初段と二段の選手が一緒に出場する「組演武の部」に出場し、ペアで1位を獲得しました。次は全国大会が控えており、さらに高いレベルでの挑戦が待っています。全国大会でも良い成績を目指して、これからの稽古にも力を入れていきたいです。
■学校生活との両立について
野田さん:僕は現在、少林寺拳法だけでなく、器械体操も並行して行っています。幼少期から続けてきた器械体操では、今は子どもたちに指導する立場になっています。体操で培った体幹の強さや柔軟性は、少林寺拳法の技にも大いに役立っています。また、本校ではダンス部にも所属しており、ダンスも少林寺拳法や器械体操と同じく身体を使う活動として楽しんでいます。時間が足りないくらいですが、ダンス部の仲間は僕の活動を理解して応援してくれているので、学校生活もとても楽しいです。勉強の時間も捻出するようにしています。
■少林寺拳法が学校生活や学びにどのように役立っていますか?
野田さん:少林寺拳法を通じて身につけた礼儀や上下関係の大切さは、学校生活や友人関係においても非常に役立っています。特に、「礼に始まり礼に終わる」という教えは、他者との関わりを大切にする上で非常に重要だと感じています。学校でも挨拶や礼儀を欠かさないようになりましたし、友人と協力する場面でも少林寺拳法で学んだことが自然と生きています。
■技術的な面で特に意識していることは?
野田さん:僕は幼少期に始めた器械体操のおかげで、体幹を意識した動きが得意です。少林寺拳法では突きや蹴りだけでなく、相手を投げる技もありますが、体操で培った身軽さがその動きにも役立っています。また、姿勢を美しく保つことや、技の正確さを意識しています。ダンス部での経験も、このような身体の使い方に訳に立っていると思います。
■大会当日の気持ちについて教えてください
野田さん:大会当日は、特に緊張していました。今年は自分にとっても、ペアを組んでいる大学生の先輩が最後の大会になるかもしれなかったので、良い結果を出したいという気持ちが強かったです。優勝が決まった瞬間は、本当に嬉しかったです。コロナ禍や大会のある地方の悪天候などで大会中止が続いてずっと悔しい思いをしていたので、数年越しの勝利ということもあり、喜びもひとしおでした。
■全国大会への意気込み
野田さん:東京都大会で1位を取ることができ、次はいよいよ全国大会です。全国大会は11月に行われる予定で、全国から強豪選手たちが集まるため、今以上に厳しい戦いが待っていると思いますが、しっかりと準備をして臨みたいと思います。東京都大会の勢いをそのまま全国大会に持ち込んで、全国でも優勝を目指して頑張ります。
■今後の目標は?
野田さん:来年は受験があるので少し活動を控える予定ですが、少林寺拳法は続けていきたいです。大学でも少林寺拳法を続けるか、地元の道場で活動を続けるかを今考えています。将来的には、自分が学んできたことを次の世代に教えていけるようになりたいです。
■少林寺拳法の魅力は何ですか?
野田さん:少林寺拳法の一番の魅力は、人間関係の大切さや礼儀を学べることです。技を競うだけでなく、精神的な鍛錬も重視しているところが魅力です。また、自分自身と向き合い、精神力を鍛えることができる点が非常に大きいです。
少林寺拳法は、ただ単に一人が強くなることを目指しているのではなく、自分自身に自信と誇りを持つための技術です。僕のやっている「演武」は少林寺拳法でも特徴的なものですが、特にペアで行う組演武は相手にも強くなってもらわないといけません。「自他共楽」という相手のことを真剣に考えるという思考が競技化されている素晴らしい武道だと思います。
■最後に、少林寺拳法をやっていて良かったと感じた瞬間はありますか?
野田さん:大会で結果を出せた時ももちろんですが、日常生活でも礼儀や他者との協力を大切にできるようになったことが、少林寺拳法を続けてきて本当に良かったと感じる瞬間です。これからも、この経験を生かしていきたいと思います。
野田さんは少林寺拳法、ダンス、そして器械体操という3つの異なる活動を並行して行っていますが、これらは身体面だけでなく、精神面でも深く関連しています。器械体操で培った体幹や柔軟性、ダンスでのリズム感や表現力、そして少林寺拳法で磨かれた集中力と礼儀が、野田さんの総合的な成長を支え、身体的な強さと精神的な鍛錬をバランス良く高めています。
野田さんは学内外の幅広い活動を通じて自らの可能性を広げてきました。その持ち前の努力と情熱をもって、さらなる全国大会での飛躍を遂げてほしいと願っています。全国の舞台でも自分を信じ、これまでの経験を存分に発揮して、大きな成果をつかんでください。
野田さんの挑戦と成功を心から応援しています。